1961-05-30 第38回国会 参議院 農林水産委員会 第51号
しかし、この背後には年功序列賃金、あるいは封鎖的雇用制度というような、いろいろなわが国の雇用制度、賃金制度、それ自体の特殊性からくるものもあります。また、社会保障制度というものが完備いたしておりませんので、従って、労働力の流動性というものを確保する要件も整っていないのであります。そういう点の整備と合わせて行なっていかなければならない問題と考えておる次第であります。
しかし、この背後には年功序列賃金、あるいは封鎖的雇用制度というような、いろいろなわが国の雇用制度、賃金制度、それ自体の特殊性からくるものもあります。また、社会保障制度というものが完備いたしておりませんので、従って、労働力の流動性というものを確保する要件も整っていないのであります。そういう点の整備と合わせて行なっていかなければならない問題と考えておる次第であります。
私は、根本的にはこの年功序列型賃金が同一労働同一賃金というふうに移り変わり、封鎖的雇用制度から開放的な労働市場というようなものが作り上げられる方向へ進むことが正しい方向だと根本的に思っておるわけであります。
これと並びまして、労使間におきましては、労働移動を阻害するような企業の封鎖的雇用制度の改善ということが必要であろうと考えられるわけでございます。これと並びまして、低開発地域、また、失業者の多発地域につきましては、産業開発施設の整備、工場の誘致等の産業立地政策の適正化が必要であろうと考えられるわけでございます。
今の永年勤続に対する褒賞というのも日本の封鎖的雇用制度というものが裏にあるのであって、労働力の流動が当然の場合は、私は当然その時点において労働の報酬は受け取るべきものだと思っております。 それから、リタイヤという意味の中には、もちろん老齢ということも含まれますが、健康上の条件もやはり別個あるものと考えております。
また中高年令層、特にこの労働者の産業政策上の結果として出てきます雇用の変動に対しまして、中高年令層の雇用を促進いたして参りまするためには、現在の封鎖的雇用制度あるいは年功序列型賃金というものの検討も必要だと存じております。しかし労働力の移動と申しましても、これはなかなか限度がございます。
同時に、その背景をなしております封鎖的雇用制度あるいは年功序列型賃金というような体系につきましても検討を加えますと同時に、そういう背景を改めていく風潮を作り上げることも必要であると考えておる次第であります。 —————————————
しかし、この問題の背景をなしておりますものは、御承知のわが国独得の雇用制度、いわゆる封鎖的雇用制度、あるいは年功序列型賃金にあると思います。しかし、これは長い歴史の上にでき上がったものでありまして、一ぺんにどうこうということはこれは非常に困難でありますが、この賃金体系、雇用制度、それ自身の検討も並行して行なっていかなければならないと思っております。